よりよい透析オンラインHDF

オンラインHDFとは

透析療法はダイアライザーといわれるいわゆる人工腎臓に血液を通し、血液中の老廃物や余分な水分を除去してきれいな血液を戻す事が目的です。
通常透析では主に小分子物質(尿素窒素、クレアチニン、尿酸など)を除去します。

通常透析とHDFの違いは?

HDFは通常透析に血液ろ過を合わせた治療です。
通常透析は拡散作用と言って、血液と透析液の濃度の差で老廃物を除去しますが、ろ過はダイアライザーに圧力をかけて血液から大量の老廃物を除去することをいいます。
HDFではろ過できる量を増やすために補液をして、そのことによりダイアライザーの膜に圧力がかかり、より多くの老廃物、つまり、通常透析では抜けきれない低中分子物質(β2マイクログロブリンなど)を除去可能な治療法です。
HDFはオフラインHDFとオンラインHDFがありますが、オンラインHDFは専用の回路に透析液をより多量に補液するため、オフラインHDFより多くの老廃物が除去できます。
老廃物のβ2マイクログロブリンは透析を長期続けると起こってくる合併症のアミロイドーシスの原因物質です。これを積極的に取り除くことで、手が麻痺してしまう手根管症候群などの合併症を未然に予防する事が出来ます。そのほかにも、オンラインHDFには以下のメリットがあります。

<オンラインHDFのメリット>

  • 心臓への負担を軽減する
  • 透析中の低血圧を防止する
  • かゆみを軽減する
  • 不眠を軽減する
  • むずむず脚症候群(レストレスレッグ症候群)を軽減する
  • 尿が出る期間の延長する
  • 手根管症候群を未然に予防する
などがあげられます。

しかしアルブミンが抜けやすいという点もあるので通常透析からオンラインHDFに移行するためには、いくつかの条件があります。

<オンラインHDFに移行するための条件>

  • しっかり食事が摂取出来ている
  • アルブミンの値が3.6以上
  • 自立歩行が可能な方
  • 高齢者以外の方
になります。

当院のオンラインHDFの補液量は5〜48Lと設定しています。より多くの補液量に設定すれば圧がかかり、それだけ老廃物が多く除去出来ます。しかし補液量が多くなると膜が目詰まりしてしまうのでオンラインHDF専用のダイアライザーが用いられます。
ちなみにダイアライザー前から入った補液はダイアライザー出口から抜けるので透析後に体重は増加することはないので安心して下さい。
日機装社製
コンソールDCS100NX(オンラインHDF対応)
補液はダイアライザー前のAチャンバー上部のラインから施行します(前希釈法)

透析用水の水質は、より純水に近く

オンラインHDFを施行するにあたっては厳重な水質基準をクリアしなければなりません。
通常、透析用水はRO膜にて水道水を処理して作成します。当院ではRO膜処理した水をさらにイオン成分を取り除き、理論純粋(H2O)により近づけるEDI装置を設置しています。EDI装置を設置する事により注射用水レベルの非常にきれいな水で透析治療を行う事が可能になりました。当院で設置してあるコンソール50台全てでオンラインHDFが施行可能です。

<EDIの特徴>

  • RO装置の後段に設置するだけで簡単に純粋が得られる。
  • シリカ、アルミなど微量無機物質の除去が可能。
  • 生菌やエンドトキシンのような生物由来の物質も高度に除去が可能。
  • 結合塩素の除去が可能。
  • 超純粋透析液への対応が可能。


当院ではスタッフの技術向上、学会には積極的に参加しております。患者さんそれぞれに合った透析治療を提供出来るようにスタッフ一同努力しております。

またスタッフの中に透析技術認定士がいますのでオンラインHDFの疑問点がありましたら、お気軽にお問合せください。